ある経営者の話

ある経営者の話がある。
その経営者には自分で決めたルールがある。

誰しも社員より早く出社する。
そして、誰より遅く帰宅する。
その誰より勉強し、土日も出社し誰よりも仕事をしている経営者だと言う。

経営者はそこまでやらないとダメだと言い、
社員はありがたき存在だから、日々感謝し起こる事などないと。

そこまでする経営者としては最高で、だから成功し今があると。

僕はその話を聞いた時、とてつもない嫌悪感を感じた。
それは理想であり、そんな状況は本当なのだろうか。

経営者とは、そこまでしなくてはならないのかもしれない。
この経営者は、単なる自己満足であり、僕はそれが正しいとは思わなかったし、
尊敬する経営者のあるべき姿だとは思わない。

誰より働けばいいのだろうか?
誰にも感謝し文句を言わないのが正しい経営者なのか。
それが経営者であるとするのであれば、経営者とはどれだけ哀しい職業柄なのだろうか。

経営者は、社員の行く末を照らす者。
それが形取られた器に入る物でいいのだろうか。

経営者とは、その者の器より這い出た者だと思うんだ。

どの社員より早く出社し、遅く退社し、休みも返上し、社員に感謝しだからどうしたのだろうか。
悪い意味で当たり前の答えであり、形取られた器の話である。

それを敢えて言う事ではない。
自分で納得し、努力していればいいだけの話。
自分で言っている時点で、己に奢れているだけの話。

ただ、僕もまだ導き出してはいない。
僕もこの経営者と同じく、使われている気がするんだ。
使われている間は、大した経営者ではない。

そんな事を何も思わなくなった者が、成功した経営者の肩書きが与えられるのだろうと思う。

人よりどーだこーだと言っている経営者は、さほどでもないのだ。

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